トッププレイヤーって何が凄いの?選手を徹底解剖!【知ってる?Action Per Minute編】

ゲームが上手い人って普通の人と何が違うの?そんな疑問を抱いたことがある人は少なくないはずです。

格闘ゲームでは他のジャンルと比べても歴史が長く、プレイヤーの年齢層が高いのが特徴です。年齢と共に身体的に衰えてもおかしくないのに、なぜ第一線で戦い続けることができるのでしょうか。

還元型PROJECTではその疑問の答えを見つけるべく、選手の能力を調査!格闘ゲームに必要な能力やそれを伸ばす方法を探っていきますよ。

◆APM(Action Per Minute)をテスト!

今回調査したのは選手のAPM。APMとはAction Per Minuteの略で、選手が1分間あたりにどのくらい操作を行うことができるのかを示すものです。(計測に使用したサイトはこちら:https://www.arealme.com/apm-actions-per-minute-test/ja/

選手たちの測定結果はどのようになったのでしょうか?

トップはもると選手の247.6という結果に。もると選手は今回のテストに関して「この能力が優れていれば格ゲーでも今の状況に対応しつつ、次の展開を考える事がしやすくなりそうだ。」とコメントしており、実際に格ゲーでも活用できる可能性示唆しています。

加えてよっさん選手も、もると選手に続いてAPM200台という好成績を出しています。もると選手とは10歳近く年齢差がありますが、その差を感じさせない結果となりました。しかし、よっさん選手は「これは格ゲーマーにはあまり影響のないもので、FPSゲーマー向けの能力かな?と思いました。」とコメントしており、選手によっては感じ方も違うことがわかります。実際APMが重視されるのはRTS(リアルタイムストラテジー)やFPS/TPS等の分野で、格ゲーで重要視しているという話はあまり聞いたことがありませんね。

NISHIKIN選手イツキ選手は上位二人に比べると少し控えめな結果に。イツキ選手はFPS/TPSもよくプレイしているので意外な結果に感じる人も多いのでは?

September選手は他の4名の選手と比べ数値は小さくなっていますが、今回の結果について「普段はマウスを使ってPCを操作していないので、操作がおぼつかない感じでした。」とコメントしています。普段はデザイナーとして働きマウス操作をあまりしないとのことで、慣れない環境下での測定だったため、本来の結果が十分に発揮できていなかったのかもしれません。

同様にNISHIKIN選手も「マウス操作がおぼつかない感じでうまくいきませんでした!」とコメントしており、タッチ式など別の測定方法だったらもう少し違う結果が出ていた可能性もあります。

◆先を見据えるという点でAPMは格ゲーに関係している?

今回もAPMの自信度に関して5段階で事前に申告してもらいました。結果としては、2~3が多く十分に力を発揮できる分野ではないと感じている選手が多いことがわかります。

こういう作業が性格的に本当に苦手」「やればやるほど早くなりそう気がします。」というコメントもあり、格ゲーマーにとって必ずしも必要な能力ではないと感じる人もいるようです。

ちなみに、チーム運営スタッフの30代男性も測定を行ったところ、137とどの選手にも敵わない結果となりました。このテストでは周辺視野を広く持ち、また次のことを考えながら行動することが必要で、格ゲーを含めあらゆるゲームに必要な能力なのではと感じたとのことでした。

◆APMを鍛えるには?

格ゲーにどれくらい影響があるかは未知数ですが、少なくとも選手たちはAPMに関しても優れた能力を有しているということが分かりました。ゲームを上手くなりたいなら伸ばす価値ありなのかもしれません。

そして、今回もアスリートのコンディショニングも務めるトレーナーの桑原弘樹さんにAPMについてお伺いしました。

◆APMという概念はフィジカルスポーツにもあるのでしょうか?また、APMが重視されるようなフィジカルスポーツや場面はありますか?

素早くマウスなり手元を動かすという観点ではなく、気持ちをどれだけ一点に集中できるかという観点であれば多くの競技に通じるのではないでしょうか。

ゾーンと呼ばれるような極度に集中力が高まった状態なども、こういったトレーニングが寄与するかもしれません。

◆APMを鍛えるために必要なトレーニングはどんなことが考えられるでしょうか?

肉体的なトレーニングというよりも、脳トレ的な要素が強いかもしれません。

ただし、肉体的に整った状態でなくては脳の機能がしっかりと発揮されませんから、間接的な観点からであれば、体幹や姿勢そのものを鍛えたり整えたりする事は効果があると思います。

◆APMを一時的に高めるのに役立つストレッチ・運動などはありますか?

代謝を高める肩甲骨のストレッチ、首回りのストレッチによる脳のリフレッシュ、肩回りのストレッチによる血流の促進、体幹を鍛えるスタビリティなどは試す価値があるかもしれません。

◆APMに影響がありそうな栄養素はありますか?また、還元型コエンザイムQ10が影響することはあるでしょうか?

素早く押すという行為は、マウスの操作の熟練度であったり、そもそもAPMをやり込んでいる人とそうでない人との違いは大きく出てくると思います。

そういった動作とは別に集中力の維持という点が別途重要になってくるので、そちらに関しては栄養素などの影響も大いに関係してくると思われます。具体的にはクエン酸などはこの類の集中力維持や精神面での疲労軽減に効果があるとされています。

また還元型コエンザイムQ10に関しては、更にその手前の前提条件であるATPをしっかりと作るという点において重要な役割をするのではないでしょうか。

◆関連ページ

▼eスポーツとコンディショニングの関係とは?
https://kanpro-esports.gamer2.jp/about/esports_conditioning/

▼選手が摂取している還元型コエンザイムQ10についてはこちら
https://kanpro-esports.gamer2.jp/about/coq10/