【格ゲーは本当は難しくない?】検証3:難しいコンボが必要?

▼「検証2:たくさんの知識が必要?」はこちら
https://kanpro-esports.gamer2.jp/2022/11/18/kanpro/fightinggame_for_beginner02/

今回も「格闘ゲームの敷居は本当に高いのか?」を検証していきたいと思います。

【検証3:難しいコンボを覚える必要がある?】

◆なぜコンボが必要なのか

そもそも格闘ゲームのコンボは何のために行うものでしょうか?

それはずばり「一度の機会で、相手により多くのダメージを与える」ためです。格闘ゲームにおいて試合の中で相手に攻撃を与えられるチャンスは、数々の駆け引きを経て勝った末にたどり着くことができる貴重なもの。そのチャンスを最大限に活かすのが、大ダメージを与えられるコンボ攻撃という訳です。


ボタン連打でコンボになるゲームもありますが、脱初心者のためにはコンボを覚える必要あり。

たとえば、一度に相手の体力を1割しか奪えなければ、勝つためには攻撃のチャンスを10回必要とします。しかし、一度に3割奪うことができれば3回+αのチャンスで勝つことができます。多くのゲームでは、コンボは長ければ長いほどより多くのダメージを与えることができるため、勝つためには長いコンボや難しいコンボが必要となるのです。

◆作品やキャラクターによって難しさの質は様々

格闘ゲームには、”コンボゲー”と称されるものがあります。代表的なものに『ギルティギア』『ブレイブルー』『マーヴルvs.カプコン』などがあり、コンボを繋ぐための補助システムが多く、コンボが長大なゲームがこのように呼ばれます。対して『ストリートファイター』や『サムライスピリッツ』のように”差し合いゲー”と呼ばれるゲームは、コンボが比較的短い傾向にあります。

これらの分類はメーカー公式ではなくプレイヤーたちによるもので、人によって分類が異なる場合もありますが、概ね以下のような特徴があります。

【コンボゲー】
・攻撃と攻撃を繋げるための時間(コンボ猶予)が長めで、簡単にコンボ攻撃ができる
・一撃あたりのダメージが低いため、コンボ火力を伸ばそうとする場合長いコンボが必要になり難しい

【差し合いゲー】
・コンボゲーと比べるとコンボ猶予が短めで、作品ごとの独特のタイミングに慣れる必要がある
・一撃あたりのダメージが高く、短いコンボでも火力が高い傾向にある

それぞれコンボの難しさの性質が異なり、コンボゲーのコンボが苦手な人でも差し合いゲーのコンボはできる、というようなこともあります(その逆も然り)。


『KOF』ファンサイト”KCE”を運営する、づね選手の解説動画はかなり丁寧です!

コンボの性質が異なるのはゲームごとだけではありません。こちらは『ザ・キング・オブ・ファイターズ15』(KOF15)のアッシュというキャラクターの解説動画。『KOF』はコンボゲーに分類されることが少ないゲームですが、アッシュは特殊な必殺技を使うことでコンボが飛躍的に長くなるという特徴があります。同じゲームでもキャラクターによってコンボの難易度やその性質はまったく異なるのです。

【結論:コンボが苦にならないゲームを楽しめばOK】

格闘ゲームで強くなるために、より難しいコンボが必要になることは間違いありません。

しかし、その難しさの性質はゲームやキャラクターによって異なり、その感じ方も人それぞれ。1つのゲームをプレイしてみて難しくて諦めたとしても、他のゲームではコンボができたり、練習が苦にならなかったりすることもあります。まずは自分の好きな、楽しめる格闘ゲームやキャラクターを見つけることが大事ですね。

その上で、今回はコンボ練習を楽しむためのコツを2つご紹介します!

◆コンボは最も実感しやすい上達!

格闘ゲームにおける立ち回りは相手キャラクターによって変える必要があり多くの経験を必要としますが、コンボはほぼ自分一人で完結します。練習はトレーニングモードで行えて、実戦でもコンボが始まれば相手が動くこともなく自分の腕前のみが問われます。

加えて失敗/成功という分かりやすい評価基準があるため、上達が実感しやすいのもコンボの特徴です。さらにコンボ火力が伸びて試合に勝てるようになればその実感はより強いものになるはずです。


『GUILTY GEAR -STRIVE-』ではプレイヤー同士でコンボレシピを共有できるモードも。

近年ではゲーム内でコンボ練習ができるモードが搭載されている作品も増えてきました。提示されたコンボを成功させることでクリアとなる”トライアルモード”のようなものや、自作したコンボを他のプレイヤーと共有し合って練習できるモードもあります。このようなモードを活用するのもコンボを楽しむコツですね。

まずは簡単なコンボを覚えて、伸び悩んだら次の難しいコンボを課題としてクリアしていけば、常に上達を実感しながらプレイできるのでオススメですよ!

◆コンボそのものを楽しむ!

カードゲームの『Magic:the Gathering 』(マジック:ザ・ギャザリング)には”Timmy,Johnny and Spike”という言葉があります。これはプレイヤーの性質を分類するもので、それぞれが更に細かく分類され、競技志向からカジュアル志向など様々なプレイスタイルが存在することが分かります。

Timmy, Johnny, and Spike(M:TG Wikiより:http://mtgwiki.com/wiki/Timmy,_Johnny,_and_Spike

格闘ゲームに同じような用語はありませんが、コンボとの接し方一つを取っても楽しみ方も人それぞれ。難しくても火力のあるコンボを好む人もいれば、多少妥協しても実戦で安定するコンボを選ぶ人もいます。カッコ良さを追い求めた”魅せコンボ”を開発したり、高難易度コンボを決めることにロマンを感じる人もいます。


RedBull所属ボンちゃん選手の解説動画は初心者必見!

魅せコンボなど意外なところから新しいコンボルートが発見されることもあります。効率的に実用的なことだけを練習せず、コンボそのものを楽しむというのも一つのプレイスタイルです。あなたの発見が、トッププレイヤーたちのコンボを変えるようなこともあるかも!?